インナーケア・腸活のススメ(5)肝臓を意識的にいたわる

インナーケア・腸活のススメ(5)肝臓を意識的にいたわる

こんにちは、医師の西嶌暁生です。

人生100年時代と呼ばれる社会の中で、「笑顔で自分らしく、活き活きと自立して生きる」ために不可欠な「健康」。時間・労力・コストをかけることなく、在宅でも手軽に始められる「健康・美容増進のコツ」を毎週金曜日にお伝えします。

本日は、インナーケアに必要な「腸活」の第5回として、不要な毒素を排出し、しっかり代謝できる身体作りに重要な働きをする肝臓のケアについてお伝えしたいと思います。

肝臓を意識的にいたわりましょう

タンパク質や胆汁をつくり、さまざまな成分を分解・解毒するなど、肝臓はあらゆる臓器のなかでもトップクラスに重要な働きをしています。

そのくせ〝沈黙の臓器〞と呼ばれるほど、病気や異変があっても進行するまで自覚症状を感じられないだけに、意識的にいたわらなければなりません。

肝臓に負担をかけないためのポイントをご紹介しましょう。

休肝日をつくる

「アルコール性肝障害」や「脂肪肝」のおもな原因が、お酒の飲みすぎです。

お酒を飲まないことで肝臓を休ませる日を定期的に設けましょう

「休肝日」という名のとおり、お酒を飲まないことで肝臓を休ませる日を定期的に設けましょう。

最低でも週に1日は、いっさいアルコールを摂らないと心に決めてください。

薬をむやみやたらと飲まない

医療現場で肝機能障害の患者さんの原因を探ると、薬やサプリメントの飲みすぎだったということはよくあります。

薬やサプリメントの飲みすぎだった?

医薬品には多くの添加物が含まれており、肝臓の代謝機能に負担をかけます。

本来は健康のために飲んでいるつもりが、皮肉にも逆効果になってしまっているのですね。

ここでも「Less is more (レス・イズ・モア)」を思い出してください。余計なことを足すのではなく、ムダなことを減らすほうが、結果的に美容にも健康にもよい結果をもたらします。

そういった意味でも、寝ることは肝臓にとって有効です。横になると、立ったり座ったりしている姿勢よりも肝臓の血流がよくなり、機能が向上します。

有害物質を排出させる

日常生活のなかで、知らず知らずのうちに体内に蓄積していく有害ミネラル(重金属)。

体内に入ると、防御反応として肝臓の代謝・解毒・排泄機能を酷使することになりますから、意識的にデトックスしていかなければなりません。

まず知っておきたいのは、どんなシーンで有害ミネラルを体内に入れてしまっているかということ。男性の摂取機会が多いと考えられるのはアルミニウムで、

•制汗スプレー
•胃腸薬、ワクチンなどの医薬品
•ビールやジュースのアルミ缶
•アルミホイル
•アルミ鍋ややかん(調理中に溶け出す可能性がある)

などに注意が必要です。

ほかにもタバコや排気ガスによりカドミニウムが、大型魚や歯の詰めもの(アマルガム)により水銀が、というように、想像以上に身近なところに有害ミネラルはひそんでいます。

できるだけ交通量の多い場所を避け、プラスチック製品やアルミ鍋、テフロン加工のフライパンは使わないといった工夫をするとともに、取り込まれてしまった有害ミネラルは排出を促していきましょう。

その際「シリカ(ケイ素)」が有害物質のデトックスにひと役買ってくれます。

「シリカ(ケイ素)」が有害物質のデトックスにひと役買ってくれます

ミネラルウォーターとして販売されているので、水分補給の際に飲んではいかがでしょう。

投稿者プロフィール

西嶌 暁生
西嶌 暁生
医学博士、形成外科専門医。株式会社ZAI 代表取締役社長

2013年より筑波大学の形成外科で、創傷治癒、外傷、再建、美容外科及び美容皮膚科を専門とする臨床医として従事。その後、「恵比寿形成外科・美容クリニック」の副院長を経て、2023年7月に「恵比寿こもれびクリニック」を開院。肌細胞の再生をキーワードに、美と健康のパーソナルドクターとしてオーダーメイド医療を提供している。

【資格】:医師、医学博士、形成外科専門医、認定産業医、MBA、JDLA認定E資格
【専門】:形成外科、美容外科、きず跡修正、医療レーザー(シミ、シワ、たるみ)、目周りの手術、フェイスリフト、脂肪吸引、メンズ美容、医療AI

《著書》
だから夫は35歳で嫌われる メンズスキンケアのススメ 光文社
「無駄なケアをやめる」から始める美肌スキンケアの新常識大全 宝島社

《メディア》
夕刊フジ「50歳からでも遅くはない 誰でもできる男のアンチエイジング術」毎週月曜日に連載中
オレンジページ、美的、女性セブン、CanCam等
フジテレビ「ポップUP!」出演
bayfm「MOTIVE!」出演

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